徒然なるままに欧州・ドイツ特許実務

ドイツで働く日本人弁理士が、欧州・ドイツ特許実務に役立ちそうな情報を徒然なるままに書き記していきます。雑文・乱文にご容赦下さい。

カテゴリ: ニュース・コラム

1.進歩性の判断基準
厳しい>>>>>>>>>>>>>>緩い
日・・・・・・・・・独・・・・・・・・・欧

2.補正の自由度(新規事項に対する厳しさ)
自由度が低い>>>>>>>>>>>>>>自由度が高い
欧・・・・独・・・・・・・・・・・・・・日

3.記載要件の厳しさ
厳しい>>>>>>>>>>>>>>緩い
欧・日・・・・・・・・・・・・・・・・・独

4.ユーザビリティ(審査官のサービス等)
 低い>>>>>>>>>>>>>>高い
欧・・・独・・・・・・・・・・・・・・・日


反論、異論を歓迎いたします。

日本でも正月、ゴールデンウィーク、お盆などの休暇シーズン中は、代理人と連絡がつき難いように、欧州およびドイツでも、代理人に連絡がつき難い休暇シーズンがあります。欧州およびドイツ特有の休暇シーズンとして代表的なものが以下に示すキリスト教の祭日に関わる休暇シーズンです。以下のシーズン中は、代理人が長期休暇を取っていることが多く、急ぎの依頼をしても受け付けられないことがあるので注意が必要です。

 1.クリスマス(12月末)
言わずと知れたキリスト教における最も重要なお祭りです。日本と異なり24日、25日および26日は欧州では、国民の休日です。また学校の冬休みと重なるため長期休暇を取るものも多いです。日本は年末で何かと忙しい時期ですが、欧州の代理人とは最も連絡がつきにくい時期と言えます。

2.イースター(3月末~4月中旬)
キリストの復活を祝う祭日です。学校の春休みに重なるため長期休暇を取るものも多いです。またイースターは、カレンダー上で特定の日程に固定されているわけでなく、年によって時期が3月末から4月中旬の間で変動します。日本の年度末と重なることもあるので注意が必要です。

 3.降臨祭(5月中旬~6月初旬)
精霊の降臨を祝う祭日です。イースターと同様にカレンダー上で固定されているわけではなく、年によって時期が5月中旬から6月初旬の間で変動します。ドイツのいくつかの州では学校も2週間ほど休みになるので、それに合わせて長期休暇を取ることもあります。

欧州特許庁における審査官は高待遇であることで有名です。噂によるとEP審査官の月収の手取額は16000ユーロ(日本円に換算すると約200万円!)でリタイア後の年金もかなりの額と聞いたことがあります。さらに年間30日の有給が与えられます。また驚くべきことに審査官の子供のみのために欧州 特許庁が運営する無料のインターナショナルスクールも存在します。 欧州特許庁の庁費用が高額なこともうなずけます。


そんな欧州特許庁がこの度、審査官を募集しています


応募資格は以下の通りです。

1.いずれかのEPC加盟国における国籍

2.理系学科(物理、化学、生物学、工学等)の大学卒業資格

3.少なくとも1つの欧州特許庁における公用語(英語、ドイツ語、フランス語)の優れた知識および2つの公用語を理解できる能力


私が知る限りでは、日本人のEP審査官はいまだかつていた事はありません。1および3の条件が日本人にとっては極めて大きな障壁となると思いますが、我こそはと思う方がいらっしゃったら是非チャレンジしてみてはいかがでしょう。

先日、日経新聞の記事についてソースが疑わしいことを仄めかしてしまいましたが、欧州委員会の告知およびヨーロッパ議会のホームページに当該記事のソースが掲載されておりました。

私の調査不足で不確かな情報を流してしまい申し訳ありませんでした。

一方で欧州委員会およびヨーロッパ議会による欧州単一性特許の費用に関する情報もまだ確定したものではありませんのでご注意下さい。

昨年のニュースではありますが、欧州特許庁(EPO)が従業員一人当たり4000ユーロ(約48万)の特別ボーナスを支給することを予定していたことが、ドイツの新聞社であるSüddeutsche Zeitungによって報道されました。

Süddeutsche Zeitungの記事によりますと、2011年、EPOは8900万ユーロ(約107臆円)の利益を上げ、そのうちの一部を従業員に還元しようとしたそうです。しかし、EPOの労働組合は当該ボーナスの受取を拒否したそうです。EPOの利益が審査官に還元されることとなると、審査官にEPOが利益を上げるように審査をする(特許査定を安易に与える)インセンティブを与えてしまい審査の独立性が保てなくなることが拒否の理由だそうです。

実際にボーナスが支給されたか否かはその後の報道では明らかになっていません。

審査官が審査の独立性を保つためとして、ボーナスを拒否したことは審査官のプロフェッショナル魂を感じます。一方で欧州特許庁。そんなに儲かっているなら頻繁に値上げをせず、そのバカ高い庁費用を下げろよと苦言の一つでも呈したくなります。

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