明細書における発明の課題の記載には発明者の発明に対する情熱が反映されやすいので、壮大になりがちです。

しかし欧州での権利化を想定している場合には明細書における発明の課題の記載は謙虚したほうがよいです。

欧州では独立クレームが全ての必須の特徴(Essential Features)を含むことがサポート要件(EPC84条)として求められます(GL F-IV, 4.5.1)。そして必須の特徴(Essential Features)とは明細書における発明の課題の解決に必要な記載と定義されています(GL F-IV, 4.5.2)。

このため、明細書における発明の課題が壮大で、明細書の実施形態また実施例からその課題たの解決には独立クレームの特徴だけではなく、従属クレームなどに記載された他の特徴も必要であることが明らかな場合は、独立クレームは全ての必須の特徴を有しないのでサポート要件違反と判断されます。この場合、当該他の特徴を独立クレームに追加しなければ、サポート要件違反を解消することは難しいです。

一方で、明細書における発明の課題が独立クレームの特徴のみによって解決されるような謙虚なものであるときにはサポート要件違反と指摘されることはありません。

このため欧州での権利化を想定している場合には、明細書における発明の課題としては謙虚に独立クレームの特徴によってのみ解決されることができる課題を記載することをお勧めします。