日本からPCT出願の欧州移行の依頼を欧州代理人にする際には以下の書面および情報が必要になります。PCT出願のドイツ国内移行を依頼する際に必要な書面および情報と若干異なるので注意が必要です。

 ・PCT出願書面の英訳(EPC規則159条(1))
欧州の移行期限(優先日から31ヶ月)までに英文明細書を準備しなければなりません。

・出願人の名称および住所、発明者の氏名および住所に関する情報
発明者の住所は社内であっても問題ありません。 発明者が従業員でない場合は、特許を受ける権利が出願人に譲渡された日付の情報が必要になります。

・早期移行(Early Processing)の要否

欧州では移行期限終了前に出願の処理を開始することは原則禁止されていますので(PCT23条)、その禁止を解除して早期移行をしたい場合は、移行依頼時にその旨を指示しておくべきです。

・EPC規則161条/162条の権利の放棄の要否
係属期間を短縮するためにEPC規則161条の権利を放棄したい場合は、移行依頼時に指示しておくべきです(「<欧州>早期審査(PACE、PPH)以外の審査期間短縮手段」参照)。

・PCT19条補正の際に提出した補正書および簡単な説明書の英訳
ドイツと異なりEPOでは19条補正後のクレームに基づいて審査をしてほしい場合にのみ19条補正の際に提出した補正書および説明書の英訳の提出が求められます(「Euro-PCT Guide, paragraph 518」参照)。

・PCT34条補正の際に提出した補正書の英訳
ドイツと同様いかなる場合であってもPCT34条補正の際に提出した補正書の翻訳の提出が求められます(「Euro-PCT Guide, paragraph 519」参照)。

・委任状は不要です