徒然なるままに欧州・ドイツ特許実務

ドイツで働く日本人弁理士が、欧州・ドイツ特許実務に役立ちそうな情報を徒然なるままに書き記していきます。雑文・乱文にご容赦下さい。

2017年08月

北陸・金沢での弊所セミナーをご案内申し上げます。

● トピック: 「低コストで欧州特許を取得するには」
 欧州特許庁は庁費用が高額であるとして有名です。さらに円安の近年、高額な欧州特許の取得費用は日本企業の悩みのタネの1つでもあると思います。本レクチャーではどのようにすれば戦略的に欧州特許の取得費用を削減できるかについて説明したいと思います。より具体的には、欧州特許実務に即した明細書およびクレームのドラフティングによる出願費用の削減、審査の促進化による維持年金の削減そして効率的なOA対応による代理人費用等の削減を通した費用削減の手法を紹介したいと思います。実務を担当されている方から出願戦略を担当されている方まで幅広い層を対象とします。

● 日程: 2017年10月6日(金曜日) 

● 時間: 18:00~19:30

● 会場: 金沢勤労プラザ 407研修室
    〒920-0022 石川県金沢市北安江3-2-20
    https://www.kinpura.com/about/access.html

● 会費: 無料

● 講師: Winter Brandl特許法律事務所 長谷川寛

● 定員: 先着8名 (参加者が4名に満たない場合は中止と致します)

● セミナー対象者: 主に欧州特許の権利化に関わることがある企業知財部および特許事務所の担当者の方に有用となるような情報を提供できればと思っていますが、それ以外の方でも欧州特許実務に興味のある方であれば、是非ご参加下さい。

● 参加方法:本セミナーへの参加をご希望される方は、KHasegawa@wbetal.deまで以下の項目をご明記の上ご連絡下さい。

 【10/6 セミナー参加希望】
 【ご氏名:         】
 【ご連絡先:       】
 【ご所属先:       】


ご不明な点がございましたらなんなりとお問い合わせください。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

日本企業が欧州特許庁に出願する場合は、ほとんどの場合日本国内でなされた基礎出願に基づく優先権を主張してなされます。

そして基礎出願の出願人と欧州特許出願の出願人とが異なることが多々あります。

例えば、

  基礎日本出願の出願人:A
  欧州特許出願の出願人:B

というように欧州特許出願で出願人が変わるパターンや、

  基礎日本出願の出願人:AおよびB
  欧州特許出願の出願人:Bのみ

というように欧州特許出願で出願人が減るパターンです。

このような場合、欧州特許庁ではAの出願の権利または優先権がBに譲渡されたことを証明する書面を提出することが求められます(ガイドラインA-III, 6.1)。そして、この譲渡証明ができなれければ優先権が否定されます(T382/07)。

このため上記例のように、欧州特許出願で出願人が変わる場合または欧州特許出願で出願人が減る場合は、欧州特許出願の依頼時に出願の権利または優先権が譲渡されたことを証明する書面を準備しておくべきです。

一方で、

  基礎日本出願の出願人:Aのみ
  欧州特許出願の出願人:AおよびB

というように欧州特許出願で出願人が増える場合には譲渡証明等の手続きは必要ありません。

参考資料:EPOガイドラインA-III, 6.1

The applicant for a European patent is entitled to and may claim the priority of an earlier first application where:

(i)the previous application was filed in or for a State or WTO member recognised as giving rise to a priority right in accordance with the provisions of the EPC;

(ii)the applicant for the European patent was the applicant, or is the successor in title to the applicant, who made the previous application;

(iii)the European application is made during a period of twelve months from the date of filing of the first application (see, however, A III, 6.6); and

(iv)the European application is in respect of the same invention as the invention disclosed in the previous application (see also F VI, 1).

As concerns (i) above, the previous application may be an application for a patent or for the registration of a utility model or for a utility certificate. However, a priority right based on the deposit of an industrial design is not recognised (see J 15/80).
So long as the contents of the previous application were sufficient to establish a date of filing, it can be used to determine a priority date, irrespective of the outcome (e.g. subsequent withdrawal or refusal) of the application.

As concerns (ii) above, the transfer of the application (or of the priority right as such) must have taken place before the filing date of the later European application and must be a transfer valid under the relevant national provisions. Proof of this transfer can be filed later.

However, in the case of joint applicants filing the later European patent application, it is sufficient if one of the applicants is the applicant or successor in title to the applicant of the previous application. There is no need for a special transfer of the priority right to the other applicant(s), since the later European application has been filed jointly. The same applies to the case where the previous application itself was filed by joint applicants, provided that all these applicants, or their successor(s) in title, are amongst the joint applicants of the later European patent application.

9月、10月の私長谷川の日本での出没予報です。

9月
 25日(月) 東京 知財協 研修講師
 26日(火) 大阪 知財協 研修講師
 27日(水) 愛知 顧客訪問
 28日(木) 大阪 顧客訪問
 29日(金) 東京 顧客訪問

10月
  2日(月) 東京 顧客訪問
  3日(火) 東京 弁理士会 研修講師
  4日(水) 東京 顧客訪問
  5日(木) 東京 顧客訪問
  6日(金) 長野 顧客訪問

 20日(金) 東京 顧客訪問

打ち合わせの日程等にご参照下さい。

ドイツ語には英語のアルファベットには存在しない「ä, ö, ü, ß」といった特殊文字が存在します。このためドイツ語のテキスト作成の頻度が多い人は「コントロールパネル」から「ドイツ語」を言語として追加し、ドイツ語入力をする際には、言語をドイツ語に変更してテキストを作成することが一般的かと思います。

しかしコントロールパネルから「ドイツ語」を追加した場合、通常の設定ではドイツ語入力をする際のキーボードレイアウトはドイツ語のキーボードレイアウトとなります。このドイツ語のキーボードレイアウトは通常の日本語のキーボードレイアウトと異なり「Z」と「Y」の位置が逆だったり、記号の位置が違ったり、「ä, ö, ü, ß」のような特殊文字の位置が分かりにくかったりと、日本のユーザにとってはかなり使い勝手が悪いです。

そこでお勧めするのがドイツ語入力の際のキーボードレイアウトを「米国 - インターナショナル」とすることです。

キーボードレイアウトが「米国 - インターナショナル」であればアルファベットの配置および記号の配置が日本語のキーボードレイアウトと同じなのでドイツ語テキスト作成の入力もストレスなく行うことができます。

また「ä, ö, ü, ß」などの特殊文字は、

 Alt+q = ä
 Alt+p = ö
 Alt+y = ü
 Alt+s = ß

といったAltキーとの組合せで出力することができます。

つまりドイツ語入力の際のキーボードレイアウトを「米国 - インターナショナル」とすることで使い慣れた日本語のキーボードレイアウトで効率よくドイツ語のテキストが作成できます。

ドイツ語入力の際のキーボードレイアウトを「米国 - インターナショナル」にするには「コントロールパネル」の「言語」のオプションをクリックし、
DE Tastatur 1

入力方式の追加をクリックして、

DE Tastatur2

そして「米国 - インターナショナル」のキーボードレイアウトを選択することでできます。

DE Tastatur3

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