日本企業は通常EPC加盟国内に住所又は主たる営業所を有していない法人に該当するので欧州特許庁に対して手続きをするには欧州代理人を通す必要があります(EPC133条(2))。

しかし以下の3つの手続きについては日本企業であっても欧州代理人を通す必要はありません。

1.出願手続
EPC規則40条(1)によると出願日が認められる要件には「代理人の指定」が含まれていません。したがって代理人を通さずとも出願手続きを行うことが認められています。しかしこの場合、欧州特許庁が方式審査の段階で代理人を指定することを求めてきます(EPC規則57条、58条)。

2.PCT出願の欧州移行
出願と同様にPCTの欧州移行手続きにも代理人が必要ありません(Guide for Applicant Part 2, para.461)。この場合も、欧州特許庁が方式審査の段階で代理人を指定することを求めてきます(EPC規則163条(5))。

3.庁費用の納付
庁費用は誰でも納付することができます(欧州特許庁審査基準 A-X,1)。このため出願料、調査料、審査料、指定料、査定料、維持年金等を含む全ての庁費用は代理人を通さずとも納付することができます。