徒然なるままに欧州特許実務

ドイツで働く日本人弁理士が、欧州における特許実務に役立ちそうな情報を徒然なるままに書き記していきます。雑文・乱文にご容赦下さい。

2013年01月

欧州特許出願の仮保護(Provisional Protection)とは、出願公開を条件に、出願人に与えられる権利です(EPC第67条)。日本でいうところの補償金請求権に対応する権利と思っていただければよいです。

仮保護を受けるには、原則仮保護を求める加盟国の公用語におけるクレームの翻訳文の提出が必要になります(EPC第67条(3))。

また、加盟国によっては代理人の選定を仮保護の際に義務付けている国もあります。

各加盟国の仮保護の要件および効果は、以下の資料の79ページ~113ページに纏められているので、ご参照下さい。


http://documents.epo.org/projects/babylon/eponet.nsf/0/EE1929ACFAA82EC3C125725800374350/$File/National_law_relating_to_the_EPC_en.pdf

ミュンヘンの特許事務所が特許事務の募集をしています。

http://www.newsdigest.de/newsde/kleinanzeigen/jobs.html

最新版欧州特許制度の概要(日本語)が2012年12月25日に日本国特許庁によって作成されました。欧州特許の取得工程についてフローチャートなどを用いて分りやすく解説されています。また、当該資料には欧州単一性特許については触れられておらずあくまで現在の欧州特許制度を説明するに留まっています。

以下のURLにからアクセス可能です。

http://www.iprsupport-jpo.go.jp/miniguide/pdf2/epo.html

なお、資料の15ページのフローチャートでは規則161EPCに対する応答期間が1ヶ月となっておりますが、実際は6ヶ月です。また補充調査報告調査に対する応答期間が2ヶ月となっておりますが、実際は6ヶ月(正確には補充調査報告調査後の規則70(2)&70a(2)の通知から6ヶ月)です。ご注意下さい。

先日、日経新聞の記事についてソースが疑わしいことを仄めかしてしまいましたが、欧州委員会の告知およびヨーロッパ議会のホームページに当該記事のソースが掲載されておりました。

私の調査不足で不確かな情報を流してしまい申し訳ありませんでした。

一方で欧州委員会およびヨーロッパ議会による欧州単一性特許の費用に関する情報もまだ確定したものではありませんのでご注意下さい。

ドイツ特許庁では、維持年金は、出願日の各年の応当日が属する月の末日(満了日)までに支払わなければなりません(PatKostG 第3条(2))。 また満了日1年前から維持年金を納付することが可能です(PatKostG 第5条(2))。

しかし、満了日から2ヶ月以内ですと割増料金を支払うことなく、 維持年金を納付することができます(PatKostG第7条(1)1)。 また、当該2か月以内の期間に維持年金を納付することができなくとも、満了日から6ヶ月 以内であれば、割増料金50ユーロを支払うことを条件として、維持年金を追納する ことができます(PatKostG第7条(1)2)。 当該追納期間に維持年金を納付しなかった場合は、特許権は消滅します(ドイツ特許 法第20条(1)3)。消滅後も追納によって特許権を回復させることは可能です (ドイツ特許法第123条(1))。

例:
2004年2月15日を出願日とする出願の場合、2007年2月28日が3年分維 持年金の納付期限日です。このとき割増料金不要の期間は、2006年2月28日~ 2007年4月30日までです。割増料金の納付を条件に2007年8月31日まで 維持年金を追納することができます。

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